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新卒の一括採用このままでいい?通年採用への制度変更期の今

人材業界について

2018.01.12

2018年卒の新卒採用がほぼ終わり、2019年卒採用に各社動き出している。就活生にとってはこれから本番というところであろう。新卒市場はバブル期並みの「超売り手市場」となり、就活生優位の市場は続く。ただ、新卒一括採用が当たり前となっているが、時代に合わせた変化はないのだろうか、疑問に残る。
高度経済成長期から始まった新卒一括採用であるが、メリットとしては、一括で若手を確保し、企業側の状況に応じて各部署に人材を配置すること、また新卒生にとってもその制度はわかりやすく受けたい企業を一定の期間内に受け、社会人のスタートを横一線でできるという点にある。また、「終身雇用」「年功序列」といった日本型経営の根幹を担っていたこともあり、現在まで新卒採用の常識となってきた。
しかし、時代が変わり、「新卒一括」にするほどの若手の数がいない。また、最大のデメリットとして、景気の動向に左右されやすく、不景気期の就活生、例えばリーマンショック後などの就活生は負い目に合う。企業にとっても、不景気期の社員が少なく、好景気期の社員が多くなるという世代間の社員数ギャップが起き、バブル崩壊期45歳前後の年代の社員が少なく、管理職クラスががっつり空いてしまったという企業も多い。

若手の数が減少し、社会人の大多数が転職を経験する社会で、「スタートだけ横一線」というのはどうなのだろうか。「単線的キャリア」から「複線的キャリア」になっている現代で、スタートラインを揃えるメリットがあまり感じられなくなっている。
そこで、新卒一括採用が肌に合わなくなった企業は、その多くが「通年採用」を採用し始めている。新卒や若手における通年採用は、企業が年間を通して採用人数を設定し、年齢制限を設けるとともに、ポテンシャル採用として、新卒~既卒、第2新卒までを採用していく方策のことである。例えば、ヤフー株式会社では 2016年10月3日に「新規一括採用」を廃止、代わりに新卒、既卒、第二新卒など経歴に関わらず、30 歳以下であれば応募できる「ポテンシャル採用」を新設し、通年採用を実施する指針を示している。

「新卒一括採用」を急に廃止するというのは難しいが、「一括採用」と「通年採用」を並行し、最終的に「通年採用」をベースにすることも採用方法の一つである。欧米では通年採用が基本であるが、個人と企業、1対1で向き合う時代が来てもいいのではないだろうか。ただ、「知名度で劣る中小企業にとっては不利に働く」とよく言われるが、一括採用においてもその点は同じである。欧米では大学生をリクルーティングすることも珍しくないが、企業側からオファーをかけることも、売り手市場では必要になっていくため、企業同士の短期決戦ではなく、年間・その後数年を見通した長期戦略に通年採用は有効であると考えられる。
終身雇用・年功序列の枠組みがなくなった今だからこそ、大学生や既卒生、若手が自由に就職活動に動き、受けたい会社を受けたい時期に受ける、そして企業側もそこから優秀な人材を確保する、そんな制度になっていくべき時代とも思える。新卒一括採用が当たり前となっている現在で、今一度、制度を見直し、若手がより主体的に動き、マッチする企業と出会える制度改革が重要だ。

 

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